■ 債務整理
多重債務者の対応策
多重債務者とは複数の金融業者からお金を借りて債務が重なり返済が出来なくなった人のことです。中には、長期間にわたり高利のお金を返済し続け、又、Aの業者に返済する為Bの業者から高利のお金を借り、更にCの業者からも借りて、借入先と借入総額が雪だるま式に増えてニッチもサッチも行かなくなったケースをよく見かけます。消費者金融、高利貸し等からの借入は、往々にして多重債務者化するケースが多いゆえんです。
多重債務者の生活再建の方法は、次の通りです。
先ず各借入先への返済額が利息制限法に引き直して計算した場合に過払いの状態になっていないかどうかを調べ、過払いになっていれば返還請求が出来ます。
そして、引き直し計算をしても、なお多重債務の状態から抜け出せない場合には、その解決方法として、①任意整理、②特定調停、③個人再生、④自己破産、等があります。
①任意整理は分割支払を選択することが多く、時には消滅時効を援用したり相続放棄をして債務を免れる場合もあります。②特定調停は取引履歴開示に応じない業者に対し一定の強制力をもって開示させることも出来て有用です。③個人再生は住宅を守る場合に活用することが多いです。④自己破産は最後の手段です。破産後はローンを利用出来にくくなりますが、特別な不利益はありません。
これらの手続きのうち、どれを選択すれば良いかは、債権者数、債務総額、返済原資の額、債権者らとの話し合いの可能性の有無、個人再生の場合は継続的に又は反復して収入を得る見込みがあるか、住宅ローンがある場合には返済計画を見直して全額を支払うことが出来るかどうか等を検討する必要があります。適切な判断をするには、実情をさらけ出して司法書士に出来るだけ早く相談することです。
特定調停
※手続費用については、こちらをご覧ください。